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訪問歯科診療を通して思うこと
「老い」「死」はだれにでも必ず訪れます。
旅立たれるその日まで
笑顔が失われないようにしてさしあげたい。
ひ力ながらもそのお手伝いさせていただけたらと、
考えております。
当医院も柏市に
開業して26年になりました。
当たり前ですが、わたくしも26歳年をとりました。
通院してくださる患者さんも26年の歳を重ねられていることは
言うまでもありません。
幼稚園児や小学生だったお子さんが、
ご自分のお子さまをお連れになるようになりました。
そして高齢になられた患者さんも、たくさんいらっしゃる訳です。
これまでは通院なさっていた方も、
外出することが困難になるということは、
寂しい事ですが、仕方のないことだと思います。
そこで当医院では、歯科では比較的新しいジャンルの
「往診」というシステムを取り入れたわけです。
高齢者の方は、訪問させていただいた折りに、
こちらが恐縮するほど感謝してくださり、
驚くほど喜びを見せてくださいます。
在宅の高齢者や障害を持たれた方々から
謙虚さや感謝の気持ちなど
こちらが人生を学ばせていただいているのだと
気づかされる事もしばしばです。
往診現場では、出来る限り「やさしく」「思いやり」を込めて
治療にあたり、「往診」させていただいていると言う気持ちを
つねに持ち続けて居ります。
わたくしは、自分の中の優しさや思いやりが
引き出されていくことに感謝します。どんなに、「完璧な治療」をしたとしても、
高齢者のQOL(Quality
of
Life)
「人生の質」を高めたことにはなりません。
「痛み」「苦痛」が取り除かれ、以前より幾分よく噛めるように
なるだけです。
しかしながら、「痛み」や「苦痛」が取り除かれることにより、
ご高齢の方々が、残された日々を人間としてiいかに、
有意義に家族や社会にアプローチ出来るかということで
高齢者の「QOL」は決まってくるのではないでしょうか。
また、高齢者の楽しみはなんと言っても
「食」にあります。
「歯」は「食」のためにあります。
「入れ歯」という手段もありますが、
自分の「歯」に勝るものはありません。
「自分の歯」を最後まで残す努力が、
患者さんにも私たち医療人にも
必要なのだと思います。
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